2005年08月01日

東アジア選手権、日本×北朝鮮


 負けたことはべつにいい。
 ワールドカップで勝てるチームを作っているはずなのだから、その過程で結果が出ないことはあっていい。
 問題は、負けている状態なのにチームが攻める姿勢を見せなかったことだ。
 日韓ワールドカップ決勝トーナメント1回戦、対トルコを思い出した。あのときのチームにもなんとしても勝つんだという気迫はいっさい感じられなかった。

 とにかく動きが悪かった。まるで先日のレアル・マドリーのような体たらく(汗)。
 そのひとつの要因はJの過密日程にあると思われる。コンフェデ後は「HOT6」と銘打ち、3週間で6試合をというハードスケジュール。小笠原にいたっては3日前にマンチェスター・ユナイテッド相手の試合で90分間フル出場している。それでもよくやってはいたが。それにしてもJリーグはふざけた日程を組んでいるな。
 かろうじて及第点をあげられるのは、小笠原、福西、遠藤くらいか。
 福西は一皮剥けた感がある。以前はあんなに足元の上手い選手ではなかった。いまは簡単にボールを失わない。自信を持ってプレーしている。サイドに展開するときのパスミスやもう少し攻撃的にいけたら、というのはあるが、あきらかに停滞していたほかの選手に比べれば十分に役割を果たしたといえる。
 加地はまたいつもの加地に戻ってしまった。彼はコンフェデで何を学んだのだろう。やはりあのときの活躍はマグレであったといわざるを得ない。
 アレックスもいつもどおり。惜しいシーンも演出したが、安定感に欠ける。再三いっているように守備の負担があるウイングバックやサイドバックは彼の最適のポジションではない。石川同様彼の特徴である攻撃力を活かすなら、ひとつ前の位置で守備を気にせずにプレーさせなければならない。
 両サイドがまったく機能しなければ攻撃の形を作れないのは当然。
 大黒に関してはJリーグにおいてもいちばん最近の試合で先発を外れるなど不調であると目されていたので、ある意味予想どおりでもあった。
 一方Jにおいて好調であった田中達也は、2人を抜いてシュートに持ち込むシーンを演出した。周りとの連携はあまりよくなかったが、それはほかのメンバーが動けていないという見方もできるし、入ったばかりではやはり難しい。
 中澤のミスは信じられなかった。宮本ならわかるが、中澤に限ってあのようなイージーなミスをするとは。

 つぎはメンバーを大幅に入れ替えるのもいいかもしれない。
 モチベーションの低下。代表チームとして戦う以上本来あってはならないことだが、コンフェデで格上の相手と戦ったあとでアジアのチームと戦うとなると、気持ちの張りがなくなるのもわからない話ではない。
 さらにメンバーが固定されてマンネリになってるために選手たちに必死さがない。とくに両ウイングバック。
 モチベーションの高い新しいメンバーを入れて気持ちの面で立て直しを図らないと。圧倒的に技術の劣るチームに負けることは恥ずかしいんだと思えないようだと、サッカー選手としてはダメなんじゃない? やる気のないプレーをする選手たちにたいして応援しようという気は起こりません。
 実際、これほどコンディションの悪いメンバーを使い続けても同じ轍を踏むだけだろう。

 ジーコの意図はあいかわらずまったくわからない。
 選手のモチベーションの低さからもわかるように、東アジア選手権のタイトルなんて価値はない。だとしたら、いつもとは違うメンバーで臨むのがテストとしても有効ではないだろうか? だからこそ、新しい選手をメンバーに入れたわけでしょ? でも、フタを開けてみればいつもと同じ。しかも、あっけなく負ける。無意味な時間を過ごしただけだ。

 私としてはこの大会はコンフェデ同様ワールドカップへ向けたテストとして扱って欲しいと思っていた。結果より内容が欲しい。こんな無意味な試合は見たくない。


  日本  0−1  北朝鮮


追記:

 じつに50近くのブログを見回ってみた。
 いろいろな見方があるので面白い。

 過密日程によるコンディションの悪さについて言及した人は2人だけだった。
 ここ2ヶ月間の代表選手のスケジュールは非常にタイトなものだった。
 W杯予選を2試合アウェイで戦い、いったん帰国したがすぐさまコンフェデのためにドイツへ飛び、そこで3連戦。ふたたび帰国してからはJリーグでほぼ6連戦。そのあと欧州クラブとの親善試合に出場した選手もいる。通常週1ペースで考えれば2ヶ月8試合というところだが、大抵の選手が10試合以上に出場し、さらに飛行機による長距離移動での疲労。
 良いパフォーマンスを見せられないのは当然です。批判するにしても、これらの事実を踏まえた上でものを言わないと、フェアじゃない気がする。

 6、7割の人が小笠原を批判していました。
 失点に繋がるパスミスをしましたが、日本選手の中でいちばん動けていたのはまぎれもなく彼だと私は思います。
 問題があったとすれば2トップのほうでしょう。
 ビデオに録画していた人がいるならもう一度、小笠原の動きだけ、をチェックしてみてください。
 トップに縦パスが入った瞬間に小笠原が相手のマークを外してフリーになってる場面がいくつか見られました。しかし、大黒、玉田はトラップミスを連発してチャンスをフイにしてしまった。
 速いリスタートでクロスを上げて決定的なチャンスも演出しましたが、大黒はトラップミス。
 唯一速いパス回しの見られた前半33分のシーン。
 アレックス→遠藤→玉田→小笠原→遠藤→大黒という流れでしたが、小笠原は玉田からのボールをそのままダイレクトで上がってきた遠藤にヒールパスを送りました。最後は大黒がミス。
 これらのシーンを見て言下にダメだったと言えるでしょうか?
 サッカーマガジン、ダイジェストの採点をチェックしてみたいと思います。たぶん2トップよりダメだったという風にはならないと思うのですが。

 FIFAランク13位ってことを持ち出してる人もいたなあ。
 FIFAランクを真に受けちゃダメだって。親善試合を多くこなすとランキングが上がる仕組みなのよね〜。FIFAランクを信じてるとバカにされちゃいますよ。サッカー知ってる人は誰もあてにしてないですから。
 独断と偏見で現在のランキングを考えてみました。

  1.ブラジル
  2.イングランド
  3.アルゼンチン
  4.オランダ
  5.チェコ
  6.ポルトガル
  7.イタリア
  8.スペイン
  9.フランス
 10.ドイツ
 11.メキシコ
 12.スウェーデン

 順番はともかく、これらの国々が世界のトップ12であることに異論のある人はいないと思います。
 で、この次に日本が来るってか?
 ありえねー。
 まだまだいっぱいいるじゃん。
 アイルランド、クロアチア、デンマーク、トルコ、ウクライナ、パラグアイ、数え上げればキリがない。アフリカ勢だっているし、韓国のほうが実力が上なのも明らかだ。
 客観的に見て、20位から30位の間でしょう。
 先日30位の日本が1位のブラジルと引き分けたんですよ。アトランタオリンピックでは89分間一方的に攻められてたのに、運良くブラジルに勝っちゃったんですよ。格下の北朝鮮に日本が負けることは十分ありえます。つまり、それがサッカーですから。
 しかしながら、攻めて攻めて攻め立てて、なのに守りきられてしまった、という試合ならともかく、昨日の試合はまったく攻めなかった。これは大きな問題です。負けた上に内容もないでは無駄な時間を過ごしただけです。

posted by rino at 00:46| Comment(5) | TrackBack(3) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。
お、チェコが5位だ。ありがとうございます。チェコ好きとしては。二位だったときもありますが、それはさすがに(笑)。もちっと下でも良いですよ(笑)。
それはともかく、今回の日本代表で小笠原批判が多かったですね。
両サイドを批判する声もあって、それには同感でした。
でも、そうですね、試合のたびに0からコンビネーション組み立てなおさなくてはいけない日本代表の体質そのものが、私は嫌ですね。選手個々ではなくて…。チームが一定した高い質を保たないとFIFAランクどころの話じゃないと思います…。

長々とお邪魔しました。
Posted by yuta at 2005年08月02日 00:59
この度はTBをして頂きまして誠に有り難う御座います。
日曜の試合はイライラしましたが切り替えて
昨日のなでしこ戦も見たのですが負けちゃいましたね。
当ブログを今後とも宜しくお願いします。
Posted by 芸能&スポーツ瓦版 at 2005年08月02日 10:45

yutaさん

チェコは去年のユーロにおいてはベストチーム
でした。ネドヴェドが負傷交代さえしていなければ優勝してたと思います。ポルトガルは個人技だのみでしたし、だからギリシャの組織的守備を崩せませんでした。
ネドヴェドがいなくなって個人の力は若干落ちたかもしれませんが、知将ブリュックナーはじつにすばらしいサッカーをします。ぜひ来年のW杯で見たいチームです。


芸能&スポーツ瓦版さん

こちらこそありがとうございます。
なでしこはいい戦いをしました。負けはしましたが、格上の相手なのでしょうがない面もあります。少なくとも男子のサッカーよりも質は高かったです。
Posted by rino at 2005年08月02日 23:21
Rinoさん、私の愛するチェコを高く評価していただいて感激です。
ネドヴェドにとっては、CL準決勝レアル戦でのイエローカードの悲劇を払拭するために、ユーロでの奮闘がありました。そして、二度目の悲劇、同じ準決勝での悲劇を味わうことになるとは…。ユーロでのチェコ対オランダは、CL決勝リバプール対ミラン以上に興奮した試合でした。本当に決勝でチェコ対ポルトガル、そしてチェコの優勝する姿が見たかった。
W杯予選でも、因縁のオランダとの対決を残しており、切符を手にできるかどうかも予断を許しません。本当にすばらしいサッカーをするので、W杯の舞台に登場することを願って止みません。
長々と失礼しました。
明日はメンバー総入れ替えのジーコジャパン第二戦です。
Posted by yuta at 2005年08月03日 02:01

ネドヴェド。レアル戦、ゴールを決めチームも勝ったのに、試合終了後の涙。印象深い光景でした。
チェコはチームとしての完成度がすごく高いです。ユーロでのブリュックナーの攻撃サッカーはすばらしかった。
予選突破は堅いんじゃないかと思います。
たしか2位でも勝ち点の高い上位2チームはプレーオフなしで突破できるので、仮にオランダにまた敗れたとしてもルーマニアをはじめほかからすべて勝利をおさめれば確実ですね。
私はオランダも好きなんで両チームとも突破してほしいです(笑)。
Posted by rino at 2005年08月04日 02:17
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Tracked: 2005-08-01 13:12

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