2005年04月13日

NINE INCH NAILS



●ディスコグラフィー

  PRETTY HATE MACHINE (1989)
  BROKEN (1992)
  THE DOWNWARD SPIRAL (1994)
  THE FRAGILE (1999)
  WITH TEETH (2005)


 「ぼくは以前インダストリアルが大好きだった。リヴォルティング・コックス、フロント242、ニッツァー・エブ、ミニストリー、スキニー・パピー……でも自分のレコードを出したとき、ぼくの中から出てきた音楽は彼らほど純粋じゃなくて、いろんな要素の融合でできあがったものだって気づいたんだ」


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 【初期はエレクトロニク・ボディ〜インダストリアルの影響下から脱しきれていなかったトレント・レズナーことナイン・インチ・ネイルズは、セカンド・ミニ・アルバムの「ブロークン」で、一気に独自のポジションを獲得した。他の多くのインダストリアル一派が単純なフラストレーションと暴力衝動の発散に終始するのに対して、NINの音楽はむしろ内省的であり、とことん攻撃的で破壊的な音響構築でありながら弱々しく神経質で自虐的だ。彼らの攻撃性の矛先は他者ではなく、聴き手自身の内面に向かっていく。そこに感じられるのは、アメリカ社会のマッチョな価値観やオプティミズムになじめず、幼いころから違和感や疎外感を持ち続けてきた世代の孤独と劣等感であり、暗い部屋にひとり閉じこめられた子供のような剥き出しの激情とルサンチマン渦巻く屈折した内面世界である。
 静と動を劇的に往還するサウンドのクールでモダンな音響構築は、まさにプログレッシヴ。あらゆる点で現代ロック状況の最前線をいく天才である。】

 (小野寺大、クロスビート2001年1月号より)
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