2004年12月16日

NIRVANA



●メンバー:

  カート・コバーン(vo,g)
  クリス・ノヴォゼリック(b)
  デイヴ・グロール(ds)


●バイオグラフィー

 1967年2月20日 カート・ドナルド・コバーン、ワシントン州アバディーンに生まれる。
 1986年       カートとクリスの音楽的交流が始まる。
 1989年6月    『BLEACH』インディレーベル「サブ・ポップ」よりリリース。
 1990年9月25日 デイヴ・グロールが正式ドラマーとして加入。
 1991年9月24日 『NEVERMIND』リリース。全米チャート初登場144位。
 1992年1月11日 『NEVERMIND』全米チャート1位となる。
 1993年9月14日 『IN UTERO』英ゲフィンから先行リリース。アメリカ盤発売はその1週間後。 
 1994年3月4日 カート、精神安定剤を過剰摂取して自殺未遂をはかり、意識不明に陥っているところをコートニー・ラヴ(妻)に発見される。3/8退院。
 1994年3月18日 カート、拳銃を手にして部屋にたてこもり自殺を仄めかすが、ラヴの通報で駆けつけた警察によって拘束。多量の薬物と銃器が押収される。そしてこの月の終わり、カートはLAにあるドラッグ中毒のリカヴァリー・センターに入院するが、2日ほどで脱走。シアトルへと舞い戻った後、消息を絶つ。
 1994年4月8日 午前9時頃、シアトルのコバーン邸の警備システムを点検に訪れた電気工が、カートの遺体を発見。ショット・ガンによる自殺で、死亡推定時刻は4/5の午後。
 
(「FROM THE MUDDY BANKS OF THE WISHKAH」ライナーノーツ(岩崎隆一)より引用、一部改変)


●ディスコグラフィー(オリジナルアルバムのみ)

  BLEACH(1989)
  NEVERMIND(1991)
  IN UTERO(1993)


 私はカートを神格化する気なんてさらさらない。
 彼はパンクに忠実に殉教した。クズみたいな死に方だ。まさにシド・ヴィシャスのように。
 誠実なやつだとは思う。ロックに対してこんなに誠実なやつはそうそういないよ。真面目でナイーヴで、ゆえに苦しんで。
 あふれんばかりの才能を持ち合わせていました。偽物が多い世の中、彼はまぎれもなく本物でした。
 でもね、家族を残して死を選ぶようなやつは、やっぱりクズです。彼の生み出した音楽はすばらしいし、最大級の賛辞でもって肯定するが、死に方は否定します。
 コートニーの唄う「BOYS ON THE RADIO」が胸に痛い。


  あなたの果てない夏の夜
  あたしは向こう側の人
  麗しく死んでいくあんた
  世の中をすっかり否定して・・・
  水がそんなに深いんだったら
  目を閉じて 本気で寝ちゃえばいいのよ
  今夜は
  美しいものが見えないあんた

  入れてあげようか この肌の下
  生き返らせてやろうか 息絶えたエンジェルたちを

  絶対 絶対行かないと あいつは言ってたわ
  天に誓って行かない と
  決して 決して遠くへ行かない と
  BABY あたしはもういない

  知ってるわ 何を目指して走ってるのか
  お願いだから戻ってきてよ 戻ってきてよ もう一度
  真実が聞こえてくる
  あんたから流れてくる
  OH 戻ってきてよ 戻ってきてよ もう一度

  あなたの果てない夏の夜
  あたしは向こう側の人
  水がそんなに深いんだったら
  あたしが辛さを和らげてあげる
  朝になり きらびやかさが消えていったら
  振り返ってみてよ あたしの虚ろな目がそこに
  美しいものが見えないあんた

  やっぱり芯まで腐ってるのね
  やっぱりもう あたしを愛してないのね
  やっぱり芯まで腐ってるのね

                            
(対訳:染谷和美)


 * * * * * * * * * * * * * * * *

 【派手なビッグヘア主流だったロックを普段着のものにした。厚塗りのシンセサイザー主体の加工されたロックをむきだしのゴツゴツしたものに戻した。音楽産業の中心とは遠いアメリカ北西部の街からの突如登場した。たしかにそうした功績も大きい。だが、このバンドの成し遂げたことでもっとも大きかったのは、「聴き手の精神的覚醒」という意味での革命だった。ハリウッド冒険活劇の如き莫大な娯楽産業で当たり前になっていた虚飾なロック界を蹴落とし、社会に対しての制御不能な怒りや自己の中に鬱積していた苦悩表現するものを主流に押し上げてしまったこと。自分だけでなく、80年代から水面下でマグマのように溜まっていたインディの先鋭的なバンドの相次ぐ爆発を誘導したこと。そして終いには、ほんの前年まで「強い国家」を諸手をあげて支持していた世論までガラッと変え「政権交代」までを起こしてしまったこと。全てがシステム化したこの世の中で、ロック本来の姿をここまで再認識させたのは奇蹟としか言いようがない。】

(太澤陽、クロスビート2001年1月号より)


   




この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/4852455

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。