2005年05月06日

「Shall we ダンス?」



   


   タイトル: Shall We ダンス? (初回限定版)




 今回で3回目かな、見るのは。

 良い映画です。文句なし。

 とくにシナリオがすばらしい。
 少しばかり人生に疲れた中年サラリーマンがダンスと出会って再び生きる力を取り戻してゆく再生の物語。
 先週の「ソードフィッシュ」が、うすっぺらでしょうもない内容だっただけに余計に際立つ脚本。
 驚くような展開なんてないけど、密度が違う。何気ない描写が全体を生き生きとしたものにしているし、なにより登場人物の心の機微が細やかに描かれているが好ましい。映画にしても小説にしても、人間の描かれていないものほどつまらないものはない。
 正確な時間はわからないが、2時間以上もある作品だ。おまけにストーリーに起伏のある作品というわけでもない。しかし、観賞していて飽きることはない。
 飽きがこない理由の一つに、笑い、がある。竹中直人演じる青木の存在だ。
 竹中直人、面白すぎ!
 杉山(役所広司)が練習している後ろで、青木(竹中直人)が柱に手をついて猛然とステップの練習してるのとか、可笑しくて可笑しくて(笑)。あと、田口浩正のびっちょり汗かいてYシャツが張り付いてるとことか。ああいう細かな笑いはとくに好き。

 ラストシーンがいいよね。
 「Shall we dance?」
 日本語英語じゃなくてちゃんとした発音のところがポイント。一瞬、ドキッとする。その前に日本語英語で「シャル・ウィ・ダンス」というやりとりがあったけど、たぶん確信犯的にそういう場面を入れていると思う。

 見終わったあとに、心地よい風が吹いてくる感じ。
 ちょっとせつない感じがいい。やっぱ、脚本がめちゃめちゃいいんだよなあ。登場人物ひとりひとりの描き方が丁寧。だから奥行きのある、とても深みのある物語に仕上がってる。

 役所広司ってべつに好きな役者じゃないけど、当たり役。真面目な中年男を見事に演じきっている。
 草刈民代も、見事なプロポーションだし、拙い演技がむしろいい感じになってる。

 ハリウッド版はたぶんつまらないと思う。ジェニファー・ロペスは違うだろ。
 誰かも言ってたけど、日本人だから社交ダンスに意味があるんだよね。外人が社交ダンスって普通じゃん。日本版がもってる滑稽さとかせつなさとかは絶対出せないと思うな。


 評価 ★★★★☆

 繊細な感性を持つ日本人だからこその作品といっていい。周防監督の発想と着眼点に敬服。
 DVDが欲しい。初回版という響きにめっぽう弱い(笑)。買わなきゃ! でも金がない……(泣)。
posted by rino at 23:55| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、rinoさん
「以外」ではなく、「意外」でした。失礼しました。
わたしは、この映画を最初に見たとき、30分でつまらなくなって寝てしまいました。

ハリウッド版?「Shall we dance?」は、ジェニファー・ロペス&リチャード・ギアでも、やはり、アメリカではヒットしなかったのではないでしょうか?
Posted by dshu echo at 2005年07月13日 19:03

「Shall we ダンス?」
驚くような展開があるわけではないですからね。退屈という気持ちもわかります。
私は人物描写の細かいものが好きなので大満足でした。たとえば、ただドンパチやるだけで無意味に人を殺していくハリウッド映画は大嫌いですし。
Posted by rino at 2005年07月15日 02:59
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☆「Shall We ダンス? 」メモ
Excerpt: 今から8年ほど前にも,一度,ビデオをレンタルして見ました. そのころ,周防監督は,「ファンシイダンス」,「シコふんじゃった。」と2本の軽快なタッチのコメディーを手がけており,「Shall We ダン..
Weblog: お奨め映画メモ
Tracked: 2005-07-13 18:53
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